ナガノアニエラフェスタ2026 Day1
信州・佐久市の長野県立駒場公園にて開催された「ナガノアニエラフェスタ2026」Day1。生憎と台風が接近しており、空には重たい雲が広がっていたものの、開演の正午を迎える頃には雲の切れ間から太陽が顔を覗かせていた。野外フェスならではの開放感と、天候の不安を吹き飛ばすほどの期待感が会場を包み込んでいた。
この日はメインステージであるTEMPEST STAGEを軸に据えつつ、足を延ばしたPHANTOM STAGEでの邂逅も含め、繰り出される濃密なアクトを浴びる一日となった。
ライブレポート
開幕の狼煙:圧巻のTRUEとソリッドなロックを響かせた愛美
正午、開幕の狼煙を上げたのはトップバッターのTRUEである。彼女は本番前から公開リハーサルで『フローズン』や『DREAM SOLISTER』を繰り出し、すでにギア全開のパフォーマンスを披露。本編が始まると『ユートピア』から一気に加速し、唐沢美帆名義での提供曲セルフカバー『Step Up!』を挟みつつ、終盤には『ReCoda』から『サウンドスケープ』へと繋ぐ怒涛の展開を見せた。直前に『響け!ユーフォニアム』の物語を見届けたばかりの身としては、太陽の光が差す野外の風の中で響くその旋律に、胸が熱くなり落涙を禁じ得なかった。初手からフェス全体の空気を完璧に掌握する、圧巻のステージングであった。
続いて登場したのは愛美だ。世間的には『BanG Dream!』Poppin'Partyのフロントマンとしての印象が強いかもしれないが、ソロアーティストとしても自らギターを抱え、ソリッドで力強いロックな演奏を堂々と叩きつけてくれた。『MAGICAL DESTROYER』や『ドラマチック逃避行』でエッジの効いた空気を生み出した後、中盤にはnano.RIPEのきみコを呼び込んでの『スピカ』を披露。フェスならではの贅沢なセッションに客席は大いに沸き立ち、彼女のギタリスト・ボーカリストとしての確かな力量と華を存分に見せつけられた。
その後、伊藤美来へとバトンが渡り、華やかさと熱気を帯びたステージが展開される。
信州の風に溶ける美声:ChouCho、そして野外の申し子・茅原実里
小休止を挟み、13時45分からはChouChoが登場。『ガールズ&パンツァー』関連の予習こそ万全ではなかったものの、1曲目に披露された『氷菓』のオープニング曲『優しさの理由』には深く引き込まれた。澄み渡る歌声が信州の風に乗って広がり、心にしっとりと染み渡っていく時間を堪能した。ChouCho、そして次に控える茅原実里の双方が揃っているだけに、願わくば二人で『翠星のガルガンティア』の楽曲コラボ(OP『この世界は僕らを待っていた』×ED『約束の場所』等)が観られれば最高だったのに、という贅沢な妄想も頭をよぎる。
続く茅原実里のステージは、野外の申し子たる真骨頂であった。自身でも野外ライブを主催するほどこの環境を愛している彼女らしく、サングラスをかけた陽キャスタイルで軽快に登場。野外リミックス仕様の『SELF PRODUCER』や『Freedom Dreamer』で一気に芝生エリアをダンスフロアに変貌させ、終盤には鉄板中の鉄板である『Paradise Lost』を投下。地鳴りのような歓声とジャンプで会場の熱気は一気に跳ね上がった。
邂逅と奇跡のバトン:savage genius、そして代打nano.RIPE
ここで一度TEMPEST STAGEを離れ、PHANTOM STAGEへと向かった。目当てはsavage genius。本当に久しぶりにその名を耳にし、生で彼女の歌声を聴くのは今回が人生初であった。オープニングの『JUST TUNE』に始まり、『想いを奏でて』『いつか溶ける涙』『光の行方』を贅沢に繋いだスペシャルチョットヅツメドレー、そしてラストの『Forever...』。年月を経ても色褪せないあの歌声が野外の空気に溶け込んでいくのを聴きながら、今もこうして細々とであれ活動を続けてくれていたことへの感謝と、巡り合えた幸運に深く胸を打たれた。
南條愛乃の伸びやかなボーカルを味わった後、この日最大のドラマが訪れる。本来出演予定だったスピラ・スピカが惜しくも出演辞退となり、ぽっかりと空いてしまったメインステージの枠。そこに急遽名乗りを上げ、TEMPEST STAGEに立ったのはnano.RIPEであった。仲間のピンチに駆けつけ、堂々と大舞台に立った彼らの気概。掻き鳴らされるエモーショナルなギターリフと魂を削るような歌声は、突発的なアクシデントを「語り継がれる奇跡のステージ」へと一瞬で塗り替えてみせた。
夜のクライマックス:angelaの大盤振る舞いとGRANRODEOの豪雨ライブ
そして陽が落ち、終盤のクライマックスへ。待ち構えていたのはangelaだ。彼らのエンターテイナーぶりは公開リハーサルからアクセル全開で、巧みなトークを交えながら『明日へのbrilliant road』『シドニア』『KINGS』『乙女のルートはひとつじゃない!』と代表曲を惜しげもなく披露。リハーサル4曲と本編6曲を合わせ、実質10曲という特大の大盤振る舞いに会場は大熱狂に包まれた。本編でも『最最高級のお世話して』からカバー曲『Give a reason』、そして鉄板の『Shangri-La』に至るまで、コール&レスポンスとタオル回しで会場を一気に沸点へと導いた。
そしてDay1のラストを飾ったのはGRANRODEOである。ここまでなんとか耐えていた空からついに雨が降り始めたが、彼らのステージに雨など何の影響もなかった。一曲目の『The Other self』から重厚なビートを叩き込み、『Can Do』からラストの『modern strange cowboy』へと雪崩れ込む頃には、雨足すら演出の一部に変え、観客のボルテージは最高潮に達していた。ずぶ濡れになりながら拳を突き上げるオーディエンスと、それを煽り立てる圧倒的なパフォーマンス。信州の夜に強烈な爪痕を残し、初日は圧巻のフィナーレを迎えた。
正午の開演から終演まで、延べ8時間に及んだ野外フェス。全身で音を浴び続けた身体には流石にずっしりと疲労感が押し寄せていたが、宿泊先で軽くお酒を煽ると、心地よい充足感の中で深く気持ちよく眠りにつくことができた。予期せぬアクシデントと天候のドラマを乗り越えた、これ以上ない充実のDay1であった。
当日の巡回ルート(参戦記録)
- 12:00〜12:30 TRUE(TEMPEST STAGE)
- 12:30〜13:00 愛美(TEMPEST STAGE)
- 13:00〜13:30 伊藤美来(TEMPEST STAGE)
- 13:45〜14:15 ChouCho(TEMPEST STAGE)
- 14:15〜14:45 茅原実里(TEMPEST STAGE)
- 15:15〜15:35 savage genius(PHANTOM STAGE)
- 15:30〜16:00 南條愛乃(TEMPEST STAGE)
- 16:40〜17:10 nano.RIPE(TEMPEST STAGE / スピラ・スピカ出演辞退に伴う代打登壇)
- 17:55〜18:35 angela(TEMPEST STAGE / リハ含め圧巻の10曲パフォーマンス)
- 19:20〜20:00 GRANRODEO(TEMPEST STAGE)
セットリスト抜粋
【TRUE】(TEMPEST STAGE)
- リハ1. フローズン
- リハ2. DREAM SOLISTER
- ユートピア
- S.O.S
- BUTTERFLY EFFECT
- Step Up! [水瀬いのり カバー]
- ReCoda
- サウンドスケープ
【愛美】(TEMPEST STAGE)
- MAGICAL DESTROYER
- ドラマチック逃避行
- スピカ(feat. きみコ from nano.RIPE)
- Link
- HELP
- メリットクラシー
【ChouCho】(TEMPEST STAGE)
- リハ. DreamRiser
- 優しさの理由
- DreamRiser
- Defy the Silence
- なないろのたね
- Authentic symphony
- starlog
【茅原実里】(TEMPEST STAGE)
- SELF PRODUCER (ANIERA Remix)
- Freedom Dreamer (ANIERA Remix)
- 夏を忘れたら (ANIERA Remix)
- 会いたかった空
- TERMINATED
- Paradise Lost (ANIERA Remix)
【savage genius】(PHANTOM STAGE)
- JUST TUNE
- SPチョットヅツメドレー(想いを奏でて 〜 いつか溶ける涙 〜 光の行方)
- Forever...
【angela】(TEMPEST STAGE)
- リハ1. 明日へのbrilliant road
- リハ2. シドニア
- リハ3. KINGS
- リハ4. 乙女のルートはひとつじゃない!
- 最最高級のお世話して
- SURVIVE!
- Spiral
- 全力☆Summer!
- Give a reason [林原めぐみ カバー]
- Shangri-La
【GRANRODEO】(TEMPEST STAGE)
- The Other self
- Treasure Pleasure
- GO GO PARADISE!!
- Scorn
- Jump And Pump
- Can Do
- modern strange cowboy