EIR’S DAY 2026“藍いスポーツ大会”
「今年は一切バラードなし!スポーツ感覚で音楽を楽しめ!」
掲げられたそのコンセプトを聞いた瞬間から、ある程度の覚悟はしていた。しかし、実際に体感したそのステージは、こちらの想像を遥かに超える、文字通りの「体力勝負」にして極上のエンターテインメントであった。
開演前まではあいにくの雨模様であったが、この過酷なライブ構成を考えれば、むしろ恵みの雨だったと言えるかもしれない。もしこれが直射日光の照りつける猛暑日であったなら、会場中の観客が文字通り力尽きていたはずだ。そう思わずにはいられないほど、息をつく間もない「鬼畜」とすら呼べる怒涛のセットリストが組まれていた。
幕が上がってから終演に至るまで、テンポを落とす瞬間はただの一度も訪れなかった。重厚なビートと疾走感あふれるロックサウンドが休みなく叩きつけられ、観客は腕を振り上げ、声を張り上げ、跳び続ける。アーティストも観客も全身から汗を吹き出しながら、音の波に全力で食らいついていく光景は、まさに音楽を媒介にした真剣勝負の「スポーツ」そのものであった。
その中でも、特に胸を熱く焦がしたのは『アクセンティア』であった。会場全体が一つになり、腹の底から叫ぶアクセンティアコール。声と想いが重なり合い、空間のボルテージが限界を突破した瞬間の高揚感には、思わず全身が震えるほどの感激を覚えた。声出しが制限されていた時代を越え、再びこの熱狂の中で全員で声を合わせられた喜びは、何物にも代えがたい。
バラードという逃げ場を一切排除し、己の喉と体力、そしてファンの熱量だけを信じて駆け抜けた藍井エイル。歌い切った彼女の清々しい表情と、同じ汗を流した観客の笑顔が、この挑戦の大成功を物語っていた。心地よい筋肉痛と枯れた喉を抱えながら、彼女が仕掛けた最高の「スポーツ」の余韻を噛み締めている。
セットリスト
- 絵空事
- KASUMI
- シューゲイザー
- IGNITE
- AURORA
- HaNaZaKaRi
- 閃光前夜
- グローアップ
- アクセンティア
- コバルトスカイ
- シンシアの光
- サンビカ
- Bright Future
- ツナガルオモイ
- シリウス
- MONSTER
- ハナムケ