2残していた頭部ユニットに仕上げとなるデカールワークを行った。顎部に走る白いVラインのデカールだ。非常に小さなパーツへの馴染ませが必要な箇所だが、正確に位置を追い込んで貼り付けた。これで、機体各所に仕込んできた幾何学的な白いラインが頭部まで繋がり、全身のデザインラインが完璧に調和した。
この頭部を改めて観察すると、新2号機αの持つ物語の重みがディテールから伝わってくる。かつての2号機の象徴であった4つの眼は、パイロットであるアスカが片目を失った運命に呼応するかのように、この機体でも3つへと減らされている。コトブキヤの精密な造形と、パテ処理による合わせ目消し、そしてこの最後のデカールが合わさることで、その非対称なバイザーの奥に潜む「狂気」と「悲壮美」が、これ以上ない密度で表現できたと思う。