以前に組み立てたハセガワ製「VF-1A バルキリー マクロス30周年記念塗装機」のリベンジ製作に取り掛かる。
というのも、主翼や機体背面の広い面積を覆う黒や赤の記念大判デカールが見るも無残にひび割れてしまい、細かなスジ状のクラックが全体に走る結果となってしまっていた。

この凄まじいデカール割れの主原因は、仕上げの「クリアーコーティング」の急ぎすぎ、あるいは塗膜の性質差によるものと考えられる。
ラッカー系のクリアーを一度に厚塗りしたり、下地のデカール水分が完全に抜け切っていない段階で急いでコーティングを重ねてしまうと、クリアー塗料の強い溶剤成分がデカールのニス層を侵食・収縮させてしまう。また、乾燥時の塗料の収縮テンションにデカール側が耐えきれず、このようにパリパリと引っ張られて裂けるように割れてしまうのだ。ハセガワの大判デカールは発色が美しい反面、溶剤にややデリケートな傾向もあるため、コートの力加減が非常にシビアな部分でもある。
「このままの状態で手元に置いておくわけにはいかない」と一念発起し、同じキットを確保してもう一度最初から作り直すことを決意。パーツをランナーから切り出し、仮組みや合わせ目消し、ペーパーがけといった基本工作の準備に早速着手した。
前回の失敗は、コーティング技術を磨くための非常に貴重な教訓だ。
今回のリベンジ制作では、デカールを貼った後に数日間しっかりと乾燥させて水分を完全に飛ばし、クリアーを吹く際も、最初は溶剤成分を極力抑えた「砂吹き(遠くからフワッと乗せる手法)」を数回重ねてデカールの表面に薄い保護膜(バリアー)を形成する手順を踏む予定だ。その後、完全に乾いたのを見計らってから本塗りのクリアーをじっくりと重ねていく。